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小売店の事業承継・M&A補助金2026|店舗承継と在庫の扱い

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この記事の結論

商店街の店、地場のスーパー、専門店、ネットショップ。小売業の承継相談はさまざまですが、事業承継・M&A補助金を使う前提で考えるなら、確認の順序はどの業態でも同じです。

小売店の承継で最初に確認する3点

商店街の店、地場のスーパー、専門店、ネットショップ。小売業の承継相談はさまざまですが、事業承継・M&A補助金を使う前提で考えるなら、確認の順序はどの業態でも同じです。

順番に確認する3点

  • 誰に継ぐのか。親族・従業員なら事業承継促進枠、第三者(他社)なら専門家活用枠です。事業承継促進枠はM&Aによる第三者承継を対象外としています。
  • 承継の形が制度の想定に合っているか。のれん分け、フランチャイズ契約、代表者交代のみで株式を渡さない形は、実質的な事業承継とみなされない例として挙げられています。
  • 常時使用する従業員は何人か。小売業は商業区分となり、5人以下でなければ小規模事業者等に当たらず、補助率は2/3ではなく1/2になります。

この3点を先に固めないと、経費の積み上げをいくら丁寧にやっても資格審査で止まります。被承継者と承継予定者の関係が、そのまま枠の分岐になります。

承継のかたち使う枠補助上限額
子・親族が店を継ぐ事業承継促進枠800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
役員・従業員が会社ごと継ぐ事業承継促進枠800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
同業他社・チェーンに店を譲る専門家活用枠 売り手支援類型600万円(DD費用上乗せで800万円)
他店・他社を買って多店舗化する専門家活用枠 買い手支援類型600万円(DD費用上乗せで800万円)
買収した店舗と自社の仕組みを統合するPMI推進枠専門家活用類型150万円/事業統合投資類型800万円
継ぎ手が見つからず閉店する廃業・再チャレンジ枠300万円

のれん分けとフランチャイズは対象にならない

小売業の承継で最も見落とされやすいのがここです。事業承継促進枠では、次のケースが実質的な事業承継が行われたとみなされない例として挙げられています。

  • 経営権と所有権のいずれもの移転を伴わない代表者交代のみ
  • グループ内の事業再編
  • 物品・不動産等のみを保有する事業の承継(売買を含む)
  • フランチャイズ契約またはそれに準ずるもの
  • 従業員等へののれん分け(またはそれに準ずるもの)
  • 休眠会社・事業実態が無い状態での代表者交代
  • 設立間もない法人での代表者交代、開業直後の事業譲渡でその正当性が確認できない場合
  • 合同会社の社員間での代表社員交代で経営者交代とみなされない場合

小売業では、長年勤めた店長に屋号と什器を渡して独立させる、いわゆるのれん分けが一般的な引き継ぎ方として定着しています。しかしこの形は、上記のとおり事業承継促進枠の想定する事業承継には当たりません。同様に、フランチャイズ加盟店の加盟者名義を変更するだけの引き継ぎも対象外です。

事業承継促進枠で必要なのは「経営権と所有権の両方」

  • 経営権(代表の地位)と所有権(株式・持分等)の両方が被承継者から承継者へ譲渡される必要があります。
  • 公募申請時点で対象会社が3期分の決算・申告を完了していること(個人事業主は開業届提出から5年経過)が必要です。
  • 事業承継の対象期間は公募申請受付終了日から5年後まで(16次公募なら2026年11月6日から2031年11月5日まで)です。
  • 承継完了の蓋然性について、認定経営革新等支援機関の確認を受ける必要があります。

個人商店の場合は、被承継者と承継予定者の共同申請が必須で、法人のような代表者交代ではなく事業譲渡(廃業と開業)というかたちになります。親子で同時に申請者になるという点を、事前に共有しておいてください。詳しい要件は事業承継促進枠の解説、個人事業の扱いは個人事業主の承継にまとめています。

小売業は従業員5人以下が小規模事業者等の基準

補助率が1/2か2/3かを分ける小規模事業者等の定義は、16次公募の公募要領で次の3区分とされています。

業種区分常時使用する従業員の基準該当する主な業種
製造業その他20人以下製造業、建設業など
商業(卸売業・小売業)・サービス業5人以下小売業、卸売業、サービス業
宿泊業・娯楽業20人以下旅館、ホテル、娯楽施設

小売業はこの3区分のうち商業に当たり、常時使用する従業員5人以下という基準が適用されます。製造業の20人以下と比べると、かなり厳しい線引きです。パート・アルバイトを含めた人数の数え方は公募要領の定義にしたがってください。

従業員数小規模事業者等事業承継促進枠の補助率上限800万円のときの自己負担
5人以下該当する2/3以内補助対象経費1,200万円で自己負担400万円(モデルケース)
6人以上該当しない1/2以内補助対象経費1,600万円で自己負担800万円(モデルケース)

上の自己負担額は、補助上限800万円を受け取る場合に必要な補助対象経費から逆算したモデルケースです。実際の補助額は補助対象経費の額と審査結果によって決まります。採択や補助額を保証するものではありません。

なお、専門家活用枠では小規模事業者等に該当すること自体が加点事由とされています。また売り手側で従業員基準を満たす場合は、上限450万円・補助率2/3の小規模売り手支援類型という選択肢もあります(通常の売り手支援類型との同時申請は不可)。小さな商店が第三者承継を検討する場合、この類型の存在は知っておく価値があります。

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事業承継促進枠の上限額と賃上げ要件

事業承継促進枠の補助率と上限額は次のとおりです。

区分補助率補助下限額補助上限額
通常(小規模事業者等以外)補助対象経費の1/2以内100万円800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
小規模事業者等補助対象経費の2/3以内100万円800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
廃業・再チャレンジ枠との併用事業費の補助率に従う300万円の上乗せ

補助下限額が100万円である点に注意してください。小規模事業者等(補助率2/3)の場合、補助対象経費が150万円以上ないと下限に届きません。看板の付け替えとPOSの入れ替えだけ、といった小さな取組では下限を満たさない可能性があります。

上限を1,000万円に引き上げる賃上げ要件は、補助事業完了日を含む事業年度(基準年度)から翌年度にかけて従業員1人当たり給与支給総額の上昇率3%以上を達成し、公募申請時までに全従業員・役員へ表明していることです。未達成の場合は引き上げ額(最大200万円)の返還を求められ、事業計画期間中の各年度末で水準を維持できない場合も同様です。パート比率の高い小売業では、給与支給総額の計算対象をどう扱うかを先に確認しておく必要があります。800万円を超えて1,000万円までの部分の補助率は一律1/2以内です。

もうひとつ、生産性向上要件があります。補助事業期間を含む5年間の計画で、付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率を年3%向上させる計画であることが必要です。付加価値額は営業利益に人件費と減価償却費を加えたものと定義されています。小売業では、売場面積あたりの粗利、在庫回転率、値引きロス率といった指標で改善の道筋を示すと、収益性の説明が具体的になります。書面審査の着眼点は【取組の目的・必要性】【取組の実現可能性】【取組の収益性】【取組の継続性】の4つです。書き方の詳細は事業計画書の書き方をご覧ください。

対象経費の枠組みと、小売店で対象外になるもの

対象経費は枠ごとに別の公募要領で定められています。まず全体像です。

枠・類型対象経費の大枠
事業承継促進枠承継を契機とした取組に要する経費(公募要領9章に規定。被承継者に支払う譲受費用は対象外)
専門家活用枠謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料の6区分
PMI推進枠 PMI専門家活用類型PMI計画の策定・実行に係る専門家活用費用
PMI推進枠 事業統合投資類型設備費、外注費、委託費(統合作業の外部委託等)
廃業・再チャレンジ枠廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費の7区分

小売店で対象外になりやすいもの

  • 商品仕入れ(売上原価に相当する経費)。全枠共通で対象外です。承継を機に品揃えを入れ替えるための仕入れ資金には使えません。
  • 現店主から会社が買い取る店舗・土地・什器の代金。事業承継に際して被承継者に支払う譲受費用(土地・資産購入費用等)は補助対象経費になりません。
  • 交付決定日より前に契約・発注・支払いをしたもの。採択は交付申請をする権利が保障された段階で、交付決定ではありません。詳しくは交付決定前の契約の扱いを確認してください。
  • 国(独立行政法人を含む)の他の補助金と同一・類似内容で重複する事業。交付決定後に判明した場合は取消しの対象です。
  • 未登録のFA・M&A仲介業者へ支払った手数料(専門家活用枠)。

逆に、承継を機に新しく取り組むこと、たとえば店舗レイアウトの変更、レジ・在庫管理の仕組みの入れ替え、ネット販売の立ち上げなどは、事業承継促進枠の枠組みで検討する余地があります。ただし個別の経費区分の可否は事業承継促進枠の公募要領で必ず確認してください。枠別の整理は対象経費の一覧にあります。

同業への譲渡・多店舗化なら専門家活用枠

後継者がいない店を同業のチェーンに譲る、あるいは近隣の店を買って多店舗化する。この第三者承継(M&A)で使うのが専門家活用枠です。事業承継促進枠ではM&Aによる第三者承継は対象外です。

類型補助率補助下限額補助上限額DD費用上乗せ廃業費併用
買い手支援類型(Ⅰ型・通常)2/3以内50万円600万円200万円(合計800万円)300万円
売り手支援類型(Ⅱ型・通常)1/2または2/3以内50万円600万円200万円(合計800万円)300万円
買い手支援類型(100億企業特例)1,000万円以下は1/2、1,000万円超2,000万円までは1/350万円2,000万円300万円
小規模売り手支援類型2/3以内なし450万円150万円

売り手支援類型の補助率が2/3になるのは、①物価高等の影響で営業利益率が直近事業年度またはその前年同時期と比べて低下している、②直近決算期の営業利益または経常利益が赤字である、のいずれかに該当する場合です。仕入価格の上昇を売価に転嫁しきれていない小売店は、①の該当可能性を決算書で確認してください。

対象経費は謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料(表明保証保険)の6区分です。ここで最も注意すべきなのが仲介手数料の扱いです。

仲介手数料は登録業者への支払いだけが対象

  • 委託費のうちFA業務・仲介業務に係る相談料・着手金・中間報酬・成功報酬等は、M&A支援機関登録制度に登録された登録FA・仲介業者が支援したものに限り補助対象です。
  • 相見積りの相手も登録FA・仲介業者である必要があり、相見積りで最低価格を提示していない業者を選んだ場合は補助対象外です。
  • 中間報酬の根拠となる基本合意書の締結、成功報酬の根拠となる最終契約の締結は、補助事業期間内に、かつ専門家契約の締結後に行われている必要があります。
  • 登録の有無はM&A支援機関登録制度のサイトで検索できます。

また、補助事業期間内に経営資源引継ぎ(クロージング)が実現しなかった場合、上限額は通常版と100億企業特例で300万円、小規模売り手支援類型で50万円に縮小され、原則としてDD費用のみが補助対象経費になります。小売業のM&Aでは在庫評価や店舗賃貸借の承継条件で最終合意が長引くことがあるため、期間には余裕を見てください。手数料の詳細はM&A仲介手数料と補助金で整理しています。

買収した店舗の統合にはPMI推進枠

店を買った後、POSや在庫管理、仕入先、会計の仕組みをどう一本化するか。ここに使えるのがPMI推進枠です。PMIの巧拙が多店舗化の成否を分けます。

類型対象補助率補助下限額補助上限額
PMI専門家活用類型PMI計画の策定・実行に係る専門家活用費用1/2以内50万円150万円
事業統合投資類型製造ラインやIT・会計システムの統合等、経営統合効果を高める設備投資1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)100万円800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)

対象となるM&Aは、公募申請時点でクロージング日から3年以内の取組であること(単独申請の場合)が条件です。次のものは対象外とされています。

  • グループ内の事業再編
  • 物品・不動産等のみの売買
  • 親族間の事業承継
  • 同族関係者間・支配関係のある法人間の取引
  • 承継後に承継者側の議決権が過半数に達しない場合(吸収分割・事業譲渡を除く)
  • 譲渡価格0円や株価1円など取引価格の合理性が確認できない取引
  • 休眠会社・事業実態が無い会社でのM&A

小売業で気をつけたいのは、店舗の造作と在庫だけを買い取る取引です。事業譲渡の場合は有機的一体の経営資源(設備・従業員・顧客等)の引継ぎが必要で、不動産業以外でも原則として常時使用する従業員1名以上の引継ぎが必要とされています。居抜きで設備だけを取得し、スタッフは新規採用するという形は「物品等のみの売買」に近づき、対象となるM&Aに当たらない可能性があります。

なお、事業統合投資類型ではM&A仲介手数料・DD費用・M&Aコンサルティング費用・PMI専門家への手数料は対象外です。これらはPMI専門家活用類型または専門家活用枠の側で申請します。専門家活用枠の買い手支援類型とPMI専門家活用類型は同一公募回での同時申請が可能で、別枠として補助上限が積み上がります。

閉店する場合の廃業・再チャレンジ枠と在庫の扱い

継ぎ手が見つからず店を閉じる場合、あるいは承継やM&Aに伴って一部の店舗をたたむ場合に使えるのが廃業・再チャレンジ枠です。

申請形態どんなとき補助率補助下限額補助上限額
再チャレンジ申請(単独)M&Aで事業を譲り渡せなかった会社の株主・個人事業主が、新たな挑戦のため既存事業を廃業する場合2/3以内50万円300万円
併用申請事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠と同時に申請し、承継やM&Aに伴って既存事業や譲り受けた事業の一部を廃業する場合他の補助事業枠の補助率に従う50万円300万円

対象経費は、廃業支援費(司法書士への登記申請手続き経費)、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リースの解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費の7区分です。小売業では、賃貸店舗の原状回復費、什器や造作の解体費、残った商品の在庫廃棄費が中心になります。

在庫廃棄費のいちばんの落とし穴

  • 商品在庫等を売却して対価を得る場合の処分費は対象外です。閉店セールで売り切る在庫や、買取業者に引き取ってもらって代金を受け取る在庫は、在庫廃棄費に計上できません。廃棄する在庫の処分費だけが対象です。
  • ファイナンスリース取引の解約に伴う解約金・違約金、リース資産の売買費用は対象外です。リースで導入した冷蔵ケースやレジの解約金は補助されません。
  • 廃業費用のみで300万円を申請することはできません。事業費側の申請とセットであることが前提です。

再チャレンジ申請を単独で行う場合は、廃業する対象会社と、議決権の過半数を有する支配株主または株主代表による共同申請が必要です。廃業後の再チャレンジ事業計画を作成し、認定経営革新等支援機関の確認を受けることも必要になります。単独申請では補助対象経費が75万円未満の申請は受け付けられません(2/3を掛けて下限50万円を下回るため)。廃業費の範囲は廃業費用と補助金にまとめています。

16次公募の日程と申請までの段取り

16次公募(令和7年度補正予算)のスケジュールは次のとおりです。公募要領は2026年9月4日に先行開示されており、2026年9月11日時点で申請受付はまだ始まっていません。

項目時期
公募要領開示・サイト開設2026年9月4日(金)
説明会申込受付2026年9月9日(水)〜10月7日(水)17:00まで
説明会(オンライン)2026年10月9日(金)14:00〜
公募申請受付期間2026年10月2日(金)〜11月6日(金)17:00まで
採択日2026年12月下旬以降 順次(予定)
交付申請受付期間2027年1月上旬〜11月中旬(予定)
交付決定日2027年1月下旬以降 順次(予定)
事業実施期間交付決定日〜2028年3月中旬(予定)
実績報告期間2027年6月上旬〜2028年3月下旬(予定)
補助金交付手続き2027年10月上旬以降 順次(予定)

「予定」と注記された項目は変更される場合があります。小売業では年末や決算期のセールと申請準備が重なりやすいため、逆算した段取りが重要です。

順番やること目安
1承継の形を確認する(のれん分け・フランチャイズでないか)すぐ
2従業員数を数えて小規模事業者等の該当を確認するすぐ
3GビズIDプライムアカウントを取得する1〜2週間、混雑時は3週間程度
4認定経営革新等支援機関に確認書の発行を依頼する締切直前は混雑するため早めに
5直近3期分の決算・申告書類を揃える(個人は開業届から5年経過の確認)
6事業計画を作る(生産性向上要件・賃上げ表明の検討を含む)
7Jグランツで公募申請する2026年11月6日(金)17:00まで

申請はJグランツによる電子申請のみで、それ以外の方法では受け付けられません。GビズIDプライムアカウントは取得に1〜2週間、混雑時は3週間程度かかります。認定経営革新等支援機関の確認書も全枠で必要で、締切直前は確認依頼が間に合わない場合があると要領が注意喚起しています。

採択実績は、11次60.8%(590件中359件)、12次61.0%(742件中453件)、13次60.9%(481件中293件)、14次60.7%(512件中311件)と、4回続けておおむね6割で推移しています。ただし業種別・都道府県別の採択件数は公開されておらず、小売業の採択率を示す一次データはありません。推移の詳細は採択率の推移をご覧ください。

出典・参考情報

最終更新日: 2026年9月11日。本記事の金額・日程・要件は16次公募要領(Ver.1.0・2026年9月4日開示)および事務局サイトの記載にもとづきます。スケジュールには事務局が「予定」と注記しているものが含まれ、変更される場合があります。本文中の自己負担額は補助上限から逆算したモデルケースであり、実際の補助額は補助対象経費と審査結果によって決まります。申請前に必ず各公式サイトで最新情報をご確認ください。本記事は採択や補助額を保証するものではありません。

よくある質問(FAQ)

A

事業承継促進枠では対象になりません。「従業員等へののれん分け(またはそれに準ずるもの)」は、実質的な事業承継が行われたとみなされない例として挙げられています。同枠で求められるのは、経営権と所有権(株式・持分等)の両方が被承継者から承継者へ譲渡されることです。店長に会社そのものを承継させる(代表の地位と株式の両方を渡す)形であれば従業員承継として検討できますので、承継の設計段階で確認してください。

A

「フランチャイズ契約またはそれに準ずるもの」も、実質的な事業承継が行われたとみなされない例に含まれています。加盟者の名義を切り替えるだけの引き継ぎは事業承継促進枠の対象にならない可能性が高いといえます。加盟店を運営する法人そのものを承継するのか、加盟契約を切り替えるのかで扱いが変わり得るため、事前に事務局や認定経営革新等支援機関に確認することをおすすめします。

A

できません。小規模事業者等の定義では、商業(卸売業・小売業)・サービス業は常時使用する従業員5人以下が基準です。8人であれば小規模事業者等に該当せず、事業承継促進枠の補助率は1/2以内になります。上限額は800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)で小規模事業者等と同じですが、同じ補助額を受けるために必要な補助対象経費が大きくなる点に注意してください。

A

対象外です。売上原価に相当する経費は全枠共通で補助対象外とされています。商品仕入れはこれに当たります。また、現店主が個人で所有する店舗・土地・什器を会社や後継者が買い取る代金も、事業承継に際して被承継者に支払う譲受費用(土地・資産購入費用等)として対象外です。承継を機に新しく行う取組の費用と、資産の買い取りや仕入れは分けて考えてください。

A

補助されません。廃業・再チャレンジ枠の在庫廃棄費は、商品在庫等を売却して対価を得る場合の処分費が対象外と定められています。閉店セールや買取業者への売却で代金を得る在庫は計上できず、廃棄する在庫の処分費だけが対象です。同枠で小売店が計上しやすいのは、賃貸店舗の原状回復費、什器・造作の解体費、設備の移転・移設費などです。

A

専門家活用枠の売り手支援類型です。事業承継促進枠はM&Aによる第三者承継を対象外としています。補助率は1/2または2/3以内、下限50万円、上限600万円(DD費用の上乗せを含めて800万円)です。補助率が2/3になるのは、物価高等の影響で営業利益率が低下している場合、または直近決算期の営業利益もしくは経常利益が赤字の場合です。従業員5人以下であれば、上限450万円・補助率2/3の小規模売り手支援類型も選択肢になります。

A

その業者がM&A支援機関登録制度に登録されていることが前提です。委託費のうちFA業務・仲介業務に係る相談料・着手金・中間報酬・成功報酬等は、登録されたFA・仲介業者が支援したものに限り補助対象とされています。加えて、相見積りの相手も登録業者である必要があり、相見積りで最低価格を提示していない業者を選んだ場合は対象外です。また成功報酬の根拠となる最終契約の締結が、補助事業期間内かつ専門家契約の締結後である必要があります。

A

実費弁済方式(精算払い)のため後払いです。補助事業の完了後に実績報告を提出し、事務局の審査を経て補助金の額が確定し、精算払請求書を提出して支払われます。16次公募の補助金交付手続きは2027年10月上旬以降 順次(予定)とされています。交付決定から入金までの間は自社で資金を立て替える必要がありますので、資金繰りを含めて計画してください。

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本記事の監修

齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。実務で得た知見をもとに、本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。

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