事業承継・M&A補助金4つの枠の違い|対象と上限を比較
制度・仕組み
公開: 2026年9月11日
更新: 2026年9月11日
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この記事の結論
事業承継・M&A補助金という1つの制度名で語られていますが、実態は目的の異なる4つの補助メニューの集合体です。16次公募では枠ごと・類型ごとに公募要領PDFが分かれており、要領は全部で7本あります。
4つの枠を1分で見分ける
事業承継・M&A補助金という1つの制度名で語られていますが、実態は目的の異なる4つの補助メニューの集合体です。16次公募では枠ごと・類型ごとに公募要領PDFが分かれており、要領は全部で7本あります。したがって「事業承継・M&A補助金の補助率は何分の何ですか」という質問には、枠を特定しないと答えられません。
枠を見分ける最短の質問は次の2つです。
枠を決める2つの質問
- 質問1:誰に引き継ぎますか。親族または従業員なら事業承継促進枠。第三者(M&A)なら専門家活用枠。引き継ぐ相手が見つからず廃業するなら廃業・再チャレンジ枠
- 質問2:M&Aはもう成立していますか。成立済み(クロージング済み)で統合作業にお金がかかるならPMI推進枠。これから相手を探す、または交渉中なら専門家活用枠
ここでもっとも多い取り違えが、M&Aによる第三者承継を事業承継促進枠で申請してしまうケースです。名称に「事業承継」と入っているため親族外への譲渡も含まれると誤解されがちですが、事業承継促進枠の対象は親族内承継と従業員承継等のみで、M&Aによる第三者承継は明確に対象外です。第三者承継は専門家活用枠の管轄として整理されています。
もうひとつ押さえたいのが、PMIという考え方です。M&Aは契約が終わった時点がゴールではなく、そこから2社の仕組みを統合する作業が始まります。この統合フェーズの費用を支えるのがPMI推進枠で、令和6年度補正予算の12次公募から新設されました。
4枠の比較表(対象・補助率・上限額)
16次公募要領に記載された数値を横並びにしたものです。専門家活用枠は3つの要領に分かれるため、類型ごとに行を分けています。
| 枠・類型 | 対象者 | 補助率 | 下限 | 上限 |
| 事業承継促進枠 | 5年以内に親族内承継・従業員承継等を予定する中小企業者等 | 1/2以内(小規模事業者等は2/3以内) | 100万円 | 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円) |
| 専門家活用枠 買い手支援類型(通常) | 経営資源を譲り受ける予定の中小企業等 | 2/3以内 | 50万円 | 600万円(DD費用上乗せで800万円) |
| 専門家活用枠 売り手支援類型(通常) | 経営資源を譲り渡す予定の中小企業等 | 1/2または2/3以内 | 50万円 | 600万円(DD費用上乗せで800万円) |
| 専門家活用枠 買い手支援類型(100億企業特例) | 将来売上高100億円を目指す買い手 | 1,000万円以下は1/2、1,000万円超2,000万円までは1/3 | 50万円 | 2,000万円 |
| 専門家活用枠 小規模売り手支援類型 | 小規模事業者等に該当する売り手 | 2/3以内 | 下限なし | 450万円 |
| PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | PMI計画の策定・実行に専門家を使う承継者 | 1/2以内 | 50万円 | 150万円 |
| PMI推進枠 事業統合投資類型 | 製造ライン・IT・会計システムの統合等の設備投資 | 1/2以内(小規模事業者等は2/3以内) | 100万円 | 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円) |
| 廃業・再チャレンジ枠(単独) | M&Aで譲り渡せなかった事業者の株主・個人事業主 | 2/3以内 | 50万円 | 300万円 |
| 廃業・再チャレンジ枠(併用) | 承継・M&A・PMIに伴い一部を廃業する事業者 | 併用する枠の補助率に従う | 50万円 | 300万円 |
補助率の高さだけで枠を選ぶことはできません。枠ごとに対象経費がまったく違うためです。たとえば買い手支援類型の補助率2/3は魅力的に見えますが、対象になるのは謝金・旅費・外注費・委託費・システム利用料・保険料であり、承継後に買う機械設備は対象になりません。設備を買いたいならPMI推進枠の事業統合投資類型か、親族内承継であれば事業承継促進枠です。
小規模事業者等の定義も枠をまたいで効いてきます。製造業その他は従業員20人以下、商業(卸売業・小売業)とサービス業は従業員5人以下、宿泊業・娯楽業は従業員20人以下です。この区分に当てはまると、事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型で補助率が1/2から2/3に上がり、専門家活用枠では小規模事業者等に該当すること自体が加点事由になります。
事業承継促進枠が向くケース(親族内承継・従業員承継)
社長の息子・娘や、長く勤めてきた番頭格の従業員に会社を引き継ぐ場面で使う枠です。承継を機に設備を入れ替える、新しい販路を開く、といった前向きな投資が補助対象になります。
| 確認項目 | 要件 |
| 承継の時期 | 5年以内に承継を予定していること。事業承継対象期間は公募申請受付終了日から5年後まで(16次は2026年11月6日から2031年11月5日) |
| 承継の相手 | 親族または従業員等。M&Aによる第三者承継は対象外 |
| 承継予定者の経験(法人) | 役員として3年以上、または継続3年以上の雇用、または通算3年以上。もしくは被承継者の親族(六親等内の血族・配偶者・三親等内の姻族)で代表経験が無い者 |
| 対象会社 | 公募申請時点で3期分の決算・申告を完了(個人事業主は開業届提出から5年経過) |
| 移転するもの | 経営権と所有権(株式・持分等)の両方 |
| 申請単位 | 原則、被承継者を補助対象者とする。個人事業主は被承継者と承継予定者の共同申請が必須 |
この枠には他の枠にない条件が2つあります。ひとつは生産性向上要件で、補助事業期間を含む5年間の計画において、付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上向上する計画であることが求められます(付加価値額は営業利益、人件費、減価償却費の合計)。もうひとつは事業化状況報告が5年間・合計6回と、4枠のなかでもっとも長い点です。
ホールディングス会社を使った承継(HD承継)も、次の3条件を満たせば対象になります。①被承継者がHD会社に出資していないこと、②承継予定者がHD会社の株式を議決権ベースで3分の2超保有していること、③HD会社が申請者法人の株式を100%保有していること。詳細は事業承継促進枠の解説記事を参照してください。
専門家活用枠が向くケース(M&Aの買い手・売り手)
後継者が社内にいないため第三者に譲る、あるいは他社を買って事業を広げるという場面で使う枠です。M&Aの過程で専門家に払う費用が補助対象になります。買い手側と売り手側がそれぞれ独立して申請でき、同一案件で双方が申請することも制度上あり得ます。
| 類型 | こういうときに使う | 上限 |
| 買い手支援類型(通常) | 他社や他店を譲り受けたい。仲介手数料とデュー・ディリジェンス費用が主な支出 | 600万円(DD費用上乗せで800万円) |
| 売り手支援類型(通常) | 会社や事業を譲り渡したい。仲介手数料や表明保証保険料が主な支出 | 600万円(DD費用上乗せで800万円) |
| 買い手支援類型(100億企業特例) | 将来売上高100億円を目指す成長企業として大型のM&Aを行う | 2,000万円 |
| 小規模売り手支援類型 | 小規模事業者等に該当する売り手。補助下限額がないため小さな案件でも使える | 450万円 |
売り手支援類型(通常)の補助率は、次のいずれかに該当すれば2/3以内、該当しなければ1/2以内です。①物価高等の影響で営業利益率が直近事業年度またはその前年同時期と比べて低下している、②直近決算期の営業利益または経常利益が赤字である。
この枠だけの絶対条件が2つあります
- 登録M&A支援機関でなければ費用が落ちません。FA業務・仲介業務にかかる相談料・着手金・中間報酬・成功報酬は、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に登録された業者への支払いに限り補助対象です。相見積りの相手も登録業者である必要があり、相見積りで最低価格を提示していない業者を選んだ場合も対象外になります
- 成立しなければ上限が縮みます。補助事業期間内にクロージングが実現しなかった場合、上限は通常版と100億企業特例が300万円、小規模売り手支援類型が50万円に縮小され、原則としてデュー・ディリジェンス費用のみが対象になります
なお、専門家活用枠は複数の公募回で「補助事業の特性に鑑み採択者を非公表とする」と事務局が明記しています。採択企業名の一覧は公開されていません。枠の詳細は専門家活用枠の解説記事にまとめています。
PMI推進枠と廃業・再チャレンジ枠が向くケース
PMI推進枠
M&Aが成立した後、2つの組織を実際に噛み合わせる段階で使う枠です。会計システムを片方に寄せる、製造ラインを統合する、人事制度をそろえる、といった作業には専門家の関与と設備投資の両方が必要になります。PMI推進枠はこれを2つの類型に分けています。PMI専門家活用類型は専門家への費用(上限150万円)、事業統合投資類型は統合効果を高める設備投資(上限800万円、賃上げ要件達成で1,000万円)です。
対象になるM&Aには時間の条件があります。単独申請の場合、公募申請時点でM&Aのクロージング日から3年以内の取組であることが必要です。専門家活用枠と同一回で同時申請する場合は、交付申請時点で対象のM&Aが最終契約済みであることが要件になり、専門家活用枠側のM&Aがクロージングしなかった場合はPMI推進枠側も補助対象外になります。
廃業・再チャレンジ枠
この枠には2つの顔があります。ひとつは単独申請(再チャレンジ申請)で、M&Aで事業を譲り渡せなかった中小企業者等の株主や個人事業主が、新たな挑戦のために既存事業を廃業する場合に使います。もうひとつは併用申請で、他の3枠と同時に申請し、承継やM&A、PMIに伴って既存事業や譲り受けた事業の一部を廃業する場合の上乗せです。併用申請では廃業・再チャレンジ枠への別申請は不要で、主枠への上乗せとして処理されます。
| 項目 | 単独申請(再チャレンジ申請) | 併用申請 |
| 補助率 | 2/3以内 | 併用する枠の補助率に従う |
| 補助下限額 | 50万円(補助対象経費75万円未満は受付不可) | 50万円 |
| 補助上限額 | 300万円 | 300万円の上乗せ |
| 追加要件 | 廃業する対象会社と、議決権の過半数を有する支配株主または株主代表による共同申請。廃業後の再チャレンジ事業計画を作成し認定支援機関の確認を受けること | 主枠の要件に従う。別申請は不要 |
| 事業化状況報告 | 補助事業完了後1年間(合計2回) | 主枠に従う |
実務上、この枠はほぼ併用申請で使われています。12次公募の廃業・再チャレンジ枠は申請1件・採択1件、14次公募も申請1件・採択1件という規模で、単独申請は極端に少ないのが実情です。また廃業費用のみで300万円を申請することはできません(事業費側の申請とセットが前提)。実質同一株主による複数申請で内容が実質同一の場合、合計の補助額は300万円が上限になります。
対象経費の違い(同じ支出でも枠で扱いが変わる)
枠選びを間違えると、計上したかった費用がそのまま落ちます。とくに紛らわしい費目を並べます。
| 費用の種類 | 計上できる枠 | 注意点 |
| M&A仲介手数料・FA報酬 | 専門家活用枠 | 登録M&A支援機関への支払いのみ。PMI推進枠の事業統合投資類型では対象外 |
| デュー・ディリジェンス費用 | 専門家活用枠 | 買い手支援類型では実質必須。自社で実施した場合は計上不可。PMI推進枠の事業統合投資類型では対象外 |
| 表明保証保険料 | 専門家活用枠 | 買い手支援類型は買い手手配の保険、売り手支援類型は売り手手配の保険。同一案件で双方が重複加入することは不可 |
| PMI専門家への手数料 | PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | 事業統合投資類型では対象外 |
| 機械設備・システムの購入 | 事業承継促進枠/PMI推進枠 事業統合投資類型 | 専門家活用枠では対象にならない |
| 原状回復費・解体費・在庫廃棄費 | 廃業・再チャレンジ枠(単独または併用) | 在庫を売却して対価を得る場合の処分費は対象外 |
| リースの解約費 | 廃業・再チャレンジ枠 | ファイナンスリース取引の解約金・違約金は対象外 |
| 被承継者に支払う譲受費用(土地・資産の購入費用等) | どの枠でも対象外 | 事業承継促進枠の公募要領に明記 |
| 売上原価に相当する経費 | どの枠でも対象外 | 全枠共通 |
専門家活用枠の対象経費は、謝金、旅費、外注費、委託費、システム利用料、保険料(表明保証保険)です。廃業費を併用する場合はこれに廃業支援費、在庫廃棄費、解体費、原状回復費、リース解約費、土壌汚染調査費、移転・移設費が加わります。廃業支援費は司法書士への登記申請手続き経費を指します。
PMI推進枠の事業統合投資類型で対象になるのは設備費、外注費、委託費(統合作業の外部委託等)です。ここで注意したいのが、M&A仲介手数料、デュー・ディリジェンス費用、M&Aコンサルティング費用、PMI専門家への手数料がすべて対象外とされている点です。これらはPMI専門家活用類型か専門家活用枠側で申請する設計になっています。
併用・同時申請の可否
複数の枠を組み合わせられるかどうかは公募要領で明確に決まっています。
| 組み合わせ | 可否 | 補足 |
| 廃業・再チャレンジ枠 と 事業承継促進枠 | 併用可能 | 300万円の上乗せ。別申請は不要 |
| 廃業・再チャレンジ枠 と 専門家活用枠 | 併用可能 | 通常版・100億企業特例は300万円、小規模売り手支援類型は150万円の上乗せ |
| 廃業・再チャレンジ枠 と PMI推進枠 | 併用可能 | PMI専門家活用類型は単独申請の場合のみ300万円の上乗せ |
| 専門家活用枠 買い手支援類型 と PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | 同一公募回で同時申請が可能 | 別枠として補助上限が別立てで積み上がる |
| 事業承継促進枠 と 専門家活用枠/PMI推進枠 | 同一公募回では不可 | 事業承継促進枠はM&Aを伴わない枠であるため |
| 専門家活用枠の3種どうし(通常版・100億企業特例・小規模売り手支援類型) | 同一公募回で重複申請は不可 | いずれか1つを選ぶ。100億企業特例で不採択になっても通常の買い手支援類型へ自動的に移行はしない |
| 国(独立行政法人を含む)の他の補助金・助成金と同一または類似内容の事業 | 不可 | 交付決定後に判明した場合は取消しの対象 |
実務でよく使われるのは、買い手が専門家活用枠の買い手支援類型とPMI推進枠のPMI専門家活用類型を同時に申請するパターンです。M&Aの成立までを買い手支援類型で、成立後の統合作業をPMI専門家活用類型でカバーするという役割分担になります。ただしPMI推進枠側は、専門家活用枠側のM&Aがクロージングしなかった場合には補助対象外になります。
国の他の補助金との重複については、公的医療保険・介護保険の診療報酬や介護報酬、固定価格買取制度等との重複も認められません(報酬事業の対象設備と完全に別の事業所で分離できる場合の例外的な取扱いはあります)。
採択後の縛りの違い(報告義務・返還リスク)
補助金は受け取って終わりではありません。枠によって、その後に負う義務の長さと返還リスクが違います。上限額だけでなく、この「縛りの重さ」も含めて枠を選んでください。
| 枠・類型 | 事業化状況報告 | 主な返還リスク |
| 事業承継促進枠 | 補助事業完了後5年間(合計6回) | 事業承継対象期間(申請受付終了日から5年後)までに承継完了が確認できない場合は原則返還。賃上げ要件未達で引き上げ額(最大200万円)の返還 |
| 専門家活用枠 買い手・売り手支援類型 | 補助事業完了後3年間(合計4回) | クロージング不成立で上限が300万円に縮小 |
| 専門家活用枠 小規模売り手支援類型 | 補助事業完了後3年間(合計4回) | クロージング不成立で上限が50万円に縮小 |
| 専門家活用枠 100億企業特例 | 補助事業完了後3年間(合計4回) | 事業化状況報告で被承継者の従業員数が実績報告時より減少していた場合、減少率に応じた返還 |
| PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | 補助事業完了後3年間(合計4回) | 対象M&Aがクロージングしなかった場合は補助対象外 |
| PMI推進枠 事業統合投資類型 | 補助事業完了後5年間(合計6回) | 賃上げ要件未達で引き上げ額(最大200万円)の返還 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 補助事業完了後1年間(合計2回) | ー |
報告は様式第12により毎事業年度終了後90日以内に提出し、証拠書類は報告年度が終了した後5年間保存する義務があります。天災など補助事業者の責めに帰することができない理由がある場合には返還を求められません。
報告を怠ると次の申請ができなくなります
過去に経営資源引継ぎ補助金または事業承継・引継ぎ補助金の交付を受け、事業化状況報告の実施義務を履行していない場合、本補助金への申請自体ができません。また加点事由を申請して交付決定を受けたにもかかわらず賃上げ等が未達だった場合、未達報告から18か月間、中小企業庁が所管する他の補助金の申請で正当な理由なく大幅に減点されます。対象にはものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金、IT導入支援事業、小規模事業者持続化補助金、事業再構築補助金、新事業進出補助金、中小企業省力化投資補助事業などが含まれます。
状況別の枠選び早見表
ここまでの内容を、実際の相談でよくある状況に当てはめて整理します。
| あなたの状況 | 使う枠 | 上限の目安 |
| 息子・娘に会社を継がせる。承継を機に設備を入れ替えたい | 事業承継促進枠 | 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円) |
| 長年勤めた従業員に会社を継がせる | 事業承継促進枠 | 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円) |
| 後継者がいないので第三者に会社を売りたい | 専門家活用枠 売り手支援類型(小規模事業者等なら小規模売り手支援類型も検討) | 600万円から800万円(小規模売り手は450万円) |
| 同業他社を買収して事業を広げたい | 専門家活用枠 買い手支援類型 | 600万円(DD費用上乗せで800万円) |
| 買収後、会計システムと製造ラインを統合したい | PMI推進枠 事業統合投資類型 | 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円) |
| 買収後の統合計画づくりを専門家に依頼したい | PMI推進枠 PMI専門家活用類型 | 150万円 |
| 売却先を探したが見つからず廃業する。次の事業に挑戦したい | 廃業・再チャレンジ枠(単独) | 300万円 |
| 承継を機に不採算店舗を1つ閉じる | 主枠に廃業・再チャレンジ枠を併用 | 主枠の上限に300万円を上乗せ |
| 代表者だけを交代させたい(株式は移さない) | 対象外 | ー |
| グループ内で会社を再編したい | 対象外 | ー |
表の最後の2行は、実際に相談で多い「使えないパターン」です。経営権と所有権のいずれの移転も伴わない代表者交代のみ、グループ内の事業再編、物品・不動産等のみを保有する事業の承継、フランチャイズ契約またはそれに準ずるもの、従業員等へののれん分け、休眠会社や事業実態が無い状態での代表者交代は、いずれも「実質的な事業承継が行われたとみなされない」例として公募要領に列挙されています。
PMI推進枠でも同様に、グループ内の事業再編、物品・不動産等のみの売買、親族間の事業承継、同族関係者間や支配関係のある法人間の取引、譲渡価格0円や株価1円など取引価格の合理性が確認できない取引は対象外です。制度は「実質のある引継ぎ」だけを支援する設計になっています。
枠を決めたら、次は制度全体の流れを確認してください。事業承継・M&A補助金の完全ガイドと16次公募の締切と全日程にまとめています。
出典・参考情報
最終更新日: 2026年9月11日。本記事の補助率・上限額・要件は16次公募要領(Ver.1.0)に基づいています。公募要領は改訂される場合がありますので、申請にあたっては必ず該当する枠の最新版公募要領とよくある質問を確認してください。本記事は採択や補助額を保証するものではありません。