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製造業の事業承継補助金|設備投資型の使い方と要件

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この記事の結論

製造業の事業承継では、他の業種にはない論点が3つ同時に発生します。第一に、設備が古く更新の判断が承継と重なること。

製造業の事業承継で補助金を考えるときの前提

製造業の事業承継では、他の業種にはない論点が3つ同時に発生します。第一に、設備が古く更新の判断が承継と重なること。第二に、工場や倉庫という物理的な拠点の扱いを決める必要があること。第三に、技能の引継ぎに時間がかかるため、承継の準備期間が長くなりやすいことです。

事業承継・M&A補助金は、このうち一番目と二番目に直接効きます。承継を契機とした設備投資と、拠点の整理に伴う費用が、それぞれ別の枠で補助の対象になるためです。

製造業が押さえるべき3つの数字

  • 小規模事業者等の従業員基準: 製造業その他は20人以下(商業・サービス業の5人以下より広い)
  • 事業承継促進枠の補助上限額: 800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)、補助下限額100万円
  • 生産性向上要件: 補助事業期間を含む5年間で付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上

とくに一番目は見落とされがちです。小規模事業者等の判定基準は業種によって異なり、製造業その他と宿泊業・娯楽業は従業員20人以下、商業(卸売業・小売業)とサービス業は従業員5人以下です。従業員15人の町工場は小規模事業者等に該当し、補助率が1/2以内ではなく2/3以内になります。同じ従業員数でも小売業なら該当しません。この差は補助額で数百万円の違いになります。

制度の全体像は完全ガイド、業種別の整理は製造業の事業承継・M&A補助金もあわせてご覧ください。

設備投資の目的別に、どの枠を使うかを決める

製造業の設備投資と言っても、承継との関係によって使う枠が変わります。まずここを確定させてください。

やろうとしていること使う枠補助率補助上限額
息子・娘や従業員への承継を機に、老朽化した設備を更新する事業承継促進枠1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
他社の工場を買収する際の仲介手数料・DD費用専門家活用枠 買い手支援類型2/3以内600万円(DD費用上乗せで最大800万円)
後継者がおらず、工場ごと第三者に譲り渡す専門家活用枠 売り手支援類型(小規模事業者等は小規模売り手支援類型)1/2または2/3以内(小規模売り手は2/3以内)600万円(同800万円)/450万円
買収した会社の製造ラインや基幹システムを自社と統合するPMI推進枠 事業統合投資類型1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)
統合計画の策定を専門家に依頼するPMI推進枠 PMI専門家活用類型1/2以内150万円
集約により不要になった工場を解体・明渡しする廃業・再チャレンジ枠(併用申請)主枠の補助率に従う300万円の上乗せ

ここで最も多い誤りが、第三者への工場売却を事業承継促進枠で考えてしまうことです。事業承継促進枠はM&Aによる第三者承継を対象としていません。対象は5年以内に親族内承継・従業員承継等(事業再生を伴うものを含む)を予定している中小企業者等です。第三者への譲渡は専門家活用枠の管轄になります。

枠の比較は4つの枠の違い、設備投資そのものの扱いは承継前の設備投資で整理しています。

事業承継促進枠を使うための要件

親族や従業員に引き継ぐ製造業が最も使うことになるのが事業承継促進枠です。設備の話に入る前に、入口の要件を確認してください。

要件内容
承継の時期5年以内に親族内承継・従業員承継等を予定していること
事業の継続年数公募申請時点で対象会社が3期分の決算・申告を完了していること(個人事業主は開業届の提出から5年経過)
承継予定者の要件(法人)対象会社の役員として3年以上の経験、対象会社に継続3年以上雇用され業務に従事、役員経験と従業員経験の通算3年以上、または被承継者の親族(六親等内の血族・配偶者・三親等内の姻族)で対象会社の代表経験が無い者、のいずれか
移転するもの経営権と所有権(株式・持分等)の両方が被承継者から承継者へ譲渡されること
事業承継対象期間公募申請受付終了日から5年後まで(16次公募は2026年11月6日から2031年11月5日まで)に承継を完了する蓋然性が高いこと
第三者確認認定経営革新等支援機関による確認書が必要
生産性向上要件補助事業期間を含む5年間で付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上向上する計画であること

製造業で実務的に効いてくるのが承継予定者の経験要件です。現場の技能を持つ従業員に継がせる場合、「対象会社に継続3年以上雇用され業務に従事」という要件は通常満たします。一方、外部から招いた人材に継がせる場合はこの要件を満たさないため、役員として3年を積むなどの設計が先に必要になります。

株価が高い会社はホールディングス承継という選択肢

承継予定者個人ではなく、承継予定者が所有する法人が株式を取得する形も、次の3要件をすべて満たせば対象になります。①被承継者がホールディングス会社に出資していないこと、②承継予定者がホールディングス会社の株式を議決権ベースで3分の2超保有していること、③ホールディングス会社が申請者法人の株式を100%保有すること。設備を多く持ち純資産が厚い製造業では、検討する価値のあるスキームです。

枠の詳細は事業承継促進枠、承継形態別の使い方は従業員承継で扱っています。

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生産性向上要件と賃上げ要件を設備投資でどう満たすか

事業承継促進枠には、金額を決める前に理解しておくべき2つの要件があります。生産性向上要件と賃上げ要件です。

要件内容未達の場合
生産性向上要件補助事業期間を含む5年間の計画で、付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上向上する計画であること。付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費計画として要件を満たさないため申請の前提を欠く
賃上げ要件(任意・上限引き上げ条件)補助事業完了日を含む事業年度(基準年度)から翌年度にかけて、従業員1人当たり給与支給総額の上昇率3%以上を達成し、公募申請時までに全従業員・役員へ表明していること引き上げ額(最大200万円)の返還。事業計画期間中の各年度末で水準を維持できない場合も同様

ここで製造業にとって重要な性質があります。付加価値額は付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費で計算されるため、設備投資を行って減価償却費が増えると、その分だけ付加価値額も増えます。設備投資型の計画は、この指標との相性が比較的よいといえます。

ただし、1人当たり付加価値額で見る場合は従業員数が分母になります。承継を機に人を増やす計画であれば、分母の増加を上回る付加価値の伸びが必要です。どちらの指標で計画を立てるかは、自社の人員計画を踏まえて選んでください。

賃上げ要件は5年間の約束になる

賃上げ要件の対象者を「全従業員」と単純化することはできません。パート・アルバイトを含む非正規雇用者は対象に含まれる一方、役員・同居の親族従業員・30日未満の解雇予告で足りる者などは除外されるといった細かい定義があります。人数の数え方で上昇率が変わるため、賃金台帳を見ながら算定してください。また、加点事由として賃上げを表明して交付決定を受けながら未達だった場合、未達の報告から18か月間、中小企業庁所管の他の補助金申請で正当な理由なく大幅に減点される措置もあります。

金額の全体像は補助率と上限額で扱っています。

設備投資を事業計画にどう書くか、よくある誤解の訂正

製造業の相談で繰り返し出てくる誤解があります。「事業承継計画書に、補助対象となる設備の投資計画を細かく書かなければならない」というものです。これは事務局のよくある質問で明確に否定されています。事業承継計画書に補助対象設備の投資計画を明示する必要はありません。

審査は、資格審査(対象者・対象事業・補助上限額等の適合確認)と、外部有識者で構成される審査委員会による書面審査の2段階で行われます。書面審査の着眼点は次の4つです。

着眼点製造業で示すべき内容の例
取組の目的・必要性承継にあたってなぜその設備が必要なのか。老朽化・安全性・人手不足・品質要求の変化など、承継と結びつけて説明する
取組の実現可能性設備の納期、据付・試運転の段取り、作業者の確保、資金繰り。補助事業期間内に完了できる根拠を示す
取組の収益性付加価値額の5年計画との整合。加工単価・稼働率・不良率など自社の実績値に基づく積み上げ
取組の継続性承継後の体制。技能の引継ぎ、取引先との関係維持、保守体制

製造業の計画書で説得力を生むのは、設備の性能そのものではなく、承継という出来事と設備投資の因果関係です。「前から欲しかった機械を、補助金が出るこの機会に買う」という書き方では目的・必要性の説明になりません。承継によって何が変わり、その変化に対応するためにこの設備が要る、という順序で書いてください。

なお、審査結果や不採択理由についての個別の問い合わせに事務局は一切応じません。選考に係る審査料は徴収されません。参考までに、現ブランドになってからの採択率は11次公募が申請590件に対し採択359件で60.8%、12次が742件に対し453件で61.0%、13次が481件に対し293件で60.9%、14次が512件に対し311件で60.7%と、4回連続でおよそ6割で推移しています。

書き方は事業計画書の書き方、不採択の傾向はよくある不採択理由で扱っています。

同業を買収してラインを統合する場合はPMI推進枠

製造業のM&Aでは、買収後に生産設備や基幹システムを統合する作業が発生します。この費用を見るのがPMI推進枠の事業統合投資類型です。要領には、製造ラインやIT・会計システムの統合等、経営統合効果を高める設備投資が対象として例示されています。

類型対象補助率補助下限額補助上限額
PMI専門家活用類型PMI計画の策定・実行に係る専門家活用費用1/2以内50万円150万円
事業統合投資類型製造ラインやIT・会計システムの統合等、経営統合効果を高める設備投資1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)100万円800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)

この枠で最も注意すべきは対象経費の切り分けです。事業統合投資類型では、委託費のうちM&A仲介手数料・DD費用・M&Aコンサルティング費用・PMI専門家への手数料は対象外とされています。これらはPMI専門家活用類型または専門家活用枠側で申請するものとして整理されているためです。同じM&A関連費用でも、計上する類型を間違えると認められません。

対象となるM&Aの要件にも制約があります。被承継者・承継者間で事業再編・事業統合が実施済または実施予定であることが前提で、次のものは対象外です。

PMI推進枠で対象外とされる取引
グループ内の事業再編
物品・不動産等のみの売買
親族間の事業承継
被承継者・株主と承継者が同族関係者・支配関係にある法人間の取引
承継後に承継者側の議決権が過半数に達しない場合(吸収分割・事業譲渡を除く)
承継前から承継者側が既に議決権の過半数を保有していた場合
譲渡価格0円や株価1円など、取引価格の合理性が確認できない取引
事業譲渡で有機的一体の経営資源(設備・従業員・顧客等)の引継ぎが行われていない場合
休眠会社・事業実態が無い会社でのM&A

製造業で特に関係が深いのは、下から2番目の項目です。事業譲渡で工場の設備だけを買い取り、従業員を引き継がない取引は、事業の統合ではなく資産の取得と評価されます。不動産業以外でも、原則として常時使用する従業員1名以上の引継ぎが必要とされています。

また、単独申請の場合は公募申請時点でM&Aのクロージング日から3年以内の取組であることが要件です。専門家活用枠と同一回で申請する場合は、交付申請時点で対象M&Aが最終契約済みであることが求められ、専門家活用枠側のM&Aがクロージングしなかったときはこちらも補助対象外になります。

詳細はPMI推進枠、買い手側の使い方は会社を買う側の補助金で扱っています。

工場の集約・撤去に伴う費用は廃業費の上乗せで

承継やM&Aを機に拠点を集約する場合、古い工場や倉庫の整理に費用がかかります。この部分は廃業・再チャレンジ枠の併用申請で上乗せできます。別申請は不要で、主枠への上乗せとして処理されます。

対象経費(7区分)製造業での典型例注意点
廃業支援費司法書士への登記申請手続き経費登記に係る手続き経費が対象
在庫廃棄費使用見込みのない原材料・仕掛品・製品の廃棄売却して対価を得る場合は対象外
解体費老朽化した生産設備・建屋の解体撤去交付決定後の契約・支払いであること
原状回復費賃借していた工場・倉庫の明渡し賃貸借契約の原状回復義務の範囲を確認する
リースの解約費使用しなくなった工作機械のリース解約ファイナンスリースの解約金・違約金は対象外
土壌汚染調査費工場跡地の土壌汚染調査製造業で費用が読みにくい代表項目
移転・移設費残す設備の別拠点への移設承継・M&Aに伴うものであること

上乗せ上限は300万円(専門家活用枠の小規模売り手支援類型と併用する場合は150万円)、補助下限額は50万円です。廃業費用のみで300万円を申請することはできず、事業費側の申請とセットであることが前提とされています。

解体と土壌汚染調査は見積の分解を先にする

解体業者の見積は「一式」でまとまっていることが多く、そのままでは7区分のどこに当たるのかが読み取れません。事務局は補助金額を確定する際に書類審査に加えて現地調査等を行うことがあり、見積書・契約書・発注書・納品書・請求書・振込記録の整合性を見ます。区分ごとに内訳を分けた見積を業者に依頼し、着手前後の写真や廃棄証明も残しておいてください。

詳細は廃業費用と補助金で扱っています。

製造業が取りやすい加点事由

加点事由は枠ごとに一部異なりますが、事業承継促進枠で挙げられているもののうち、製造業が実務上取りやすいものを整理します。

加点事由製造業との関係
経営力向上計画の認定設備投資と一体で申請することが多く、承継計画とも整合させやすい
先端設備等導入計画の認定設備投資型の計画との親和性が高い
経営革新計画の承認新製品・新工法の展開を承継後の計画に織り込む場合
(連携)事業継続力強化計画の認定災害時の供給責任が問われる取引先を持つ場合に説明しやすい
中小企業の会計に関する基本要領・指針の適用承継を機に経理体制を整える過程で取り組める
地域未来牽引企業選定を受けている場合
健康経営優良法人人材確保の取組と連動させやすい
サイバーセキュリティお助け隊サービス利用生産管理システムの統合を伴う場合に検討できる
ワーク・ライフ・バランス推進(えるぼし認定・くるみん認定等)認定を受けている場合
アトツギ甲子園出場者(事業承継促進枠のみ・代表者予定を含む)後継者本人が出場している場合
事業承継・引継ぎ支援センターまたは中小機構地域本部の支援を受けた事業承継計画書の策定(事業承継促進枠のみ)公的窓口を使うこと自体が加点になる
米国の追加関税措置により大きな影響を受けていること(事業承継促進枠のみ・16次で新規追加)輸出比率の高い製造業に関係し得る

なお、賃上げ表明は事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型では3%以上で上限額の引き上げと連動し、それ以外の枠では2%以上が加点事由とされています。専門家活用枠では、小規模事業者等に該当すること自体が加点事由です。PMI推進枠ではデュー・ディリジェンスの実施が加点事由とされています。

加点の全体像は加点と審査、公的窓口は事業承継・引継ぎ支援センターで扱っています。

設備の発注はいつからできるか、スケジュールの逆算

製造業でもっとも事故が起きやすいのが、発注のタイミングです。原則として、交付決定日以降の契約・発注かつ支払いが完了しているものだけが補助対象経費で、採択は交付申請をする権利の保障であって交付決定ではありません。

項目時期(すべて予定)設備投資の実務
公募申請受付2026年10月2日(金)〜11月6日(金)17:00この時点では見積取得まで。発注しない
採択日2026年12月下旬以降 順次まだ発注できない
交付申請受付2027年1月上旬〜2027年11月中旬交付申請の準備
交付決定日2027年1月下旬以降 順次ここから契約・発注が可能になる
事業実施期間交付決定日〜2028年3月中旬納期の長い設備は期間内に据付・支払いまで完了できるか要確認
実績報告期間2027年6月上旬〜2028年3月下旬完了日から30日経過した日等までに様式第6を提出
補助金交付手続き2027年10月上旬以降 順次実費弁済(精算払い)のため入金は後

補助事業期間は各枠の公募要領で「2027年1月(下旬予定)から14か月以内を想定」と定められています。工作機械や生産ラインは納期が長くなりがちで、受注生産の設備では発注から納品まで半年以上かかることも珍しくありません。交付決定を待ってから発注して、期間内に据付・試運転・支払いまで終えられるかを、メーカーの納期回答をもとに確認してから申請してください。

資金は先に用意する

補助金は実費弁済方式(精算払い)です。設備代金は自社が先に全額支払い、実績報告と額の確定を経てから補助分が入金されます。見積より安く済んだ場合は実費分のみの支払いになり、超過交付があれば返還命令が出され、期限までに納付されない場合は年利10.95%の延滞金が課されます。消費税の仕入控除税額が事業完了後に確定した場合は、追加報告や返還の対象になり得ます。

あわせて、対象外経費の確認も必要です。事業承継に際して被承継者に支払う譲受費用(土地・資産購入費用等)は対象外、売上原価に相当する経費も全枠共通で対象外です。国(独立行政法人を含む)の他の補助金・助成金と同一・類似内容で重複する事業も対象外で、交付決定後に判明した場合は取消しの対象になります。

交付決定前の契約は交付決定前の契約、他制度との併用は省力化・新事業進出との併用、精算は実績報告と精算で扱っています。

出典・参考情報

最終更新日: 2026年9月11日。制度の内容・スケジュールは変更される場合があります。必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。本記事に業種固有の統計値は含まれておらず、記載した数値はすべて公募要領および事務局公表資料に基づくものです。本記事は採択や補助額を保証するものではありません。

よくある質問(FAQ)

A

事業承継促進枠の対象になり得ます。5年以内に親族内承継を予定していること、承継予定者が被承継者の親族で対象会社の代表経験が無いこと、経営権と所有権の両方が移転することなどが要件です。補助率は小規模事業者等(製造業その他は従業員20人以下)なら2/3以内、そうでなければ1/2以内で、補助下限額100万円・補助上限額800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)です。ただし承継そのものの対価や被承継者へ支払う譲受費用は対象外です。

A

製造業その他は従業員20人以下が小規模事業者等の基準とされているため、18人であれば該当します。この場合、事業承継促進枠とPMI推進枠の事業統合投資類型の補助率が1/2以内ではなく2/3以内になります。なお、商業(卸売業・小売業)とサービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業は20人以下と業種ごとに基準が異なります。

A

事務局のよくある質問では、事業承継計画書に補助対象設備の投資計画を明示する必要は無いとされています。誤解されやすい点として明確に否定されている項目です。ただし書面審査では【取組の目的・必要性】【取組の実現可能性】【取組の収益性】【取組の継続性】の4つが着眼点になるため、承継と設備投資の因果関係、期間内に完了できる根拠、5年間の付加価値額計画との整合は説明する必要があります。

A

付加価値額は営業利益+人件費+減価償却費で計算します。事業承継促進枠では、補助事業期間を含む5年間の計画で、付加価値額または1人当たり付加価値額の伸び率が年3%以上向上する計画であることが求められます。設備投資を行うと減価償却費が増えるため、付加価値額は増えやすくなります。ただし1人当たりで見る場合は従業員数が分母になるため、人員計画とあわせて指標を選んでください。

A

PMI推進枠の事業統合投資類型が該当します。製造ラインやIT・会計システムの統合等、経営統合効果を高める設備投資が対象で、補助率は1/2以内(小規模事業者等は2/3以内)、補助下限額100万円・補助上限額800万円(賃上げ要件達成で1,000万円)です。ただしM&A仲介手数料・DD費用・M&Aコンサルティング費用・PMI専門家への手数料は同類型では対象外で、PMI専門家活用類型または専門家活用枠側で申請します。

A

使えません。PMI推進枠では、物品・不動産等のみの売買、および事業譲渡で有機的一体の経営資源(設備・従業員・顧客等)の引継ぎが行われていない場合が、実質的な事業再編・事業統合が行われたとみなされない例として挙げられています。不動産業以外でも、原則として常時使用する従業員1名以上の引継ぎが必要とされています。

A

承継やM&A、PMIに伴う一部廃業であれば、廃業・再チャレンジ枠の併用申請で上乗せできます。対象経費は廃業支援費・在庫廃棄費・解体費・原状回復費・リースの解約費・土壌汚染調査費・移転移設費の7区分で、上乗せ上限は300万円(専門家活用枠の小規模売り手支援類型と併用する場合は150万円)、補助下限額は50万円です。廃業費用のみで300万円を申請することはできず、事業費側の申請とセットであることが前提です。

A

交付決定日以降です。原則として交付決定日以降の契約・発注かつ支払いが完了しているものだけが補助対象経費で、採択は交付決定ではありません。16次公募では交付決定日が2027年1月下旬以降に順次(予定)、事業実施期間が交付決定日から2028年3月中旬まで(補助事業期間は14か月以内を想定)とされています。納期・据付・試運転・支払いまでが期間内に収まるか、メーカーの納期回答をもとに確認してから申請してください。

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本記事の監修

齊木祐介(株式会社ASI 代表取締役)

AI・ロボティクスの導入支援、補助金・助成金の活用支援、専門メディアの運営など複数事業を統括。実務で得た知見をもとに、本サイトの情報を監修しています(運営:株式会社ASI)。

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