学習塾・スクールの事業承継・M&A補助金 2026年ガイド
この記事の結論
学習塾・スクールの事業承継・M&Aでは、承継の相手と費用の時期で使う枠が変わります。補助率は1/3〜2/3、電子申請はJグランツのみ、16次公募の申請締切は2026年11月6日です。対象経費の区分は公募要領の表記どおりに整理してから申請してください。
学習塾・スクール業は講師の指導力と、生徒・保護者との信頼関係が事業の核になりやすく、経営者の交代が退塾につながらないよう配慮が求められます。教室長などとして経験を積んだ従業員が承継する場合は事業承継促進枠、近隣エリアの学習塾を譲り受けて教室網や講師陣を統合する場合は専門家活用枠、統合後の教務・生徒管理システムの一本化にはPMI推進枠が選択肢になります。デューデリジェンス費用の上乗せは、在籍生徒数や講師の在籍状況、月謝の未収状況の確認に活用できます。なお、フランチャイズ契約に準ずる形態は実質的な事業承継とみなされない例として挙げられているため、該当しそうな場合は事前確認が必要です。また、事業承継促進枠の交付を受けた場合は補助事業完了後5年間にわたり事業化状況報告の提出が必要になるため、講師体制や生徒数の推移を見据えた長期的な計画作りが求められます。
| 申請枠 | 補助上限 | 補助率 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 事業承継促進枠 | 上限800万〜1,000万円 | 1/3〜2/3 | 親族内承継・従業員承継など、既存の事業を引き継いだ後の設備投資や新たな取り組みを支援する枠です。 |
| 専門家活用枠 | 上限600万〜800万円(要件を満たす場合は最大2,000万円) | 1/3〜2/3 | 第三者へのM&A(譲渡・譲受)に伴う専門家への費用を支援する枠です。買い手側・売り手側それぞれの類型があります。 |
| PMI推進枠 | 公募要領で確認 | 1/3〜2/3 | M&Aの成立後に行う経営統合(PMI)の取り組みを支援する枠です。補助上限は公募回ごとに公募要領で確認してください。 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 原則300万円 | 1/3〜2/3 | 事業の廃業に伴う費用や、廃業後の再チャレンジを支援する枠です。他の枠と併用する類型もあります。 |
学習塾・スクールで使える対象経費と申請枠
学習塾・スクールの事業承継・M&Aで実際に相談の多い対象経費と、その使い方です。区分名は公募要領の表記に合わせています。金額は公募回ごとに変わるため、最新の公募要領で確認してください。
事業承継促進枠:学習塾・スクールでの使い方
講師・教室長として長年勤務してきた従業員が代表を引き継ぐ
審査で効く理由
講師の指導力や生徒・保護者との信頼関係を維持したまま経営権を移せます
専門家活用枠(買い手支援):学習塾・スクールでの使い方
近隣エリアの学習塾を譲り受け、教室網や講師陣を統合する
審査で効く理由
塾業界は教室単位でのM&A・統合が行われやすく、DD費用の上乗せが教室運営状況の確認に活用できます
店舗・事業所の改装:学習塾・スクールでの使い方
譲り受けた教室の内装を改装し、ブランドや学習環境を統一する
審査で効く理由
生徒・保護者の継続利用を促す取り組みとして事業計画の裏付けになります
デューデリジェンス費用:学習塾・スクールでの使い方
譲り受け予定先の在籍生徒数や講師の在籍状況、月謝の未収状況を専門家に確認する
審査で効く理由
生徒数・講師体制は承継後の収益性に直結するため重点確認事項になります
PMI推進枠:学習塾・スクールでの使い方
統合後、教務・会計・生徒管理システムを一本化する
審査で効く理由
事業統合投資類型はシステム統合による経営統合効果を対象とします
学習塾・スクールの事業計画で書くべき観点
学習塾・スクールで審査を通す事業計画には、次の観点を数字と根拠つきで書き込んでください。
- 講師の指導力・教務ノウハウを承継後どう維持するか
- 生徒・保護者との信頼関係を承継後どう維持するか
- 承継予定者が教室運営でどのような実務経験を積んできたか
- 教室統合によって指導可能な科目・コースがどう広がるか
- 生産性向上要件(付加価値額の伸び率)をどのような取り組みで達成するか